英語の発音やシャドーイングの練習では、ProsoTune(自分で目と耳で比べる)、ELSA Speak(AIのフィードバック)、シャドテン(人による添削)、WASP2・Praat(音声分析)といった方法を選べます。何を確かめたいか、どのような支援がほしいかで使い分けられます。
5つのツール・サービスを詳しく比べる
以下は、各サービス・ソフトの代表的な機能と、ProsoTune運営者による使い分けの整理です。動作環境、音源、確かめ方、録音の扱い、料金から、自分の練習に合う条件を比べられます。各製品の全機能や学習効果の優劣を比較するものではありません。
各欄のリンクから、根拠となる公式情報へ進めます。「未確認」は、対応していないという意味ではありません。また、音声の送信と、ページ表示・決済などの通信は分けて記載しています。
| ツール・サービス | 動作環境・始め方 | 教材・手持ち音源 | 分析・フィードバック | 録音の扱い・通信 | 料金・利用条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 見て・聴いて、自分で比べるProsoTune | Webブラウザ インストール不要。確認済み:MacのSafari・Chrome、Pixel 10 Pro XLのChrome。iPhone・iPadは未確認。 動作環境 | 手持ちの音声・動画 MP3・WAV・M4Aなど、MP4・MOVなどの音声付き動画に対応。録音と比較に使うお手本は3分以内・25MB以内。 読み込みの手順 | 墨絵と音で、自分で比較 声の高さ・大きさを重ねて表示。リズムを合わせた声も使い、3段階で聴き比べる。採点・自動添削なし。 比較の進め方 | 音声・録音は端末内で処理 本アプリから音声を外部送信しない。起動・解放コード登録時には通信。購入時はメールアドレス等を扱う。 情報の取扱い | 無料の範囲+期間券 新しいお手本は無料で1日1件。同じお手本は何度でも録音・比較。30日500円/365日4,800円(税込)。自動更新なし。 料金・条件 |
| AIからフィードバックを受けるELSA Speak | iOS・Androidアプリ スマートフォン・タブレット向け。App Store/Google Playからダウンロード。 対応端末 | 提供レッスン・会話練習 学習プランや会話シナリオに沿って練習。任意の音声ファイルの持ち込みは、今回確認した資料では未確認。 学習内容 | AIによるフィードバック 発音・アクセント・イントネーションなどの改善点をフィードバック。プロソディに関わる指摘も受けられる。 機能の説明 | 提供元によるデータ処理 音声・動画録音などを収集・処理する場合がある旨を公式ポリシーに記載。保存・利用条件は同ポリシーへ。 プライバシー通知 | プラン別の料金 プランの内容と最新の金額は、公式料金ページをご確認ください。 料金プラン |
| 人による添削を受けるシャドテン | スマートフォンのアプリ 申込・LINE登録後にアプリをダウンロード。公式案内ではPCでの利用は不可。 利用開始の流れ | サービス内の教材 レベル別・試験別の教材と教材提案を提供。持ち込み音源で添削を受けられるかは、今回確認した資料では未確認。 教材・サポート | 人による添削 録音を提出して添削を受ける。添削は1日1回。LINEによる学習サポートも提供。 添削の内容 | 録音を提出する形式 サービス側へ録音を提出し、添削を受ける。詳しい個人情報の取扱いは公式の案内を確認。 サービス・条件 | 月額21,780円(税込) 通常コース・Web申込時。iOSアプリ内課金は月額25,800円(税込)。期間限定の割引は含めない。 料金・条件 |
| ブラウザで音声を可視化するWASP2(ブラウザ版) | Webブラウザ ブラウザで開いて使う音声表示ツール。インストール不要。 提供元の紹介 | 音声ファイル・直接録音 手元の音声ファイルの読み込みとマイク録音。音声の保存にも対応。 操作ガイド | 波形・スペクトログラム・ピッチ 声の特徴をグラフで表示。拡大・再生・注釈の追加も行える。 表示・操作 | ブラウザで録音・読み込み 外部送信やオフライン利用の条件は、今回確認した公式案内では未確認。 公式ページ | 利用条件は公式ページへ ブラウザ版を比較対象としています。利用条件は提供元の案内をご確認ください。 利用条件 |
| 音声を詳しく分析するPraat | PCにインストール Windows・macOS・Linuxなどの配布版を公式サイトで案内。 配布版 | 音声ファイル・直接録音 PC上の音声ファイルを開く、または録音して分析。対応形式はマニュアルで確認。 音声の読み込み | 音声の詳細な分析・編集 ピッチ・強度・スペクトログラム・フォルマントの分析。ピッチや時間の変更、注釈、スクリプトにも対応。 機能一覧 | PC上で音声を扱う 公式マニュアルでは、PC上の音声ファイルを開いて分析・表示・保存する手順を案内。 操作の説明 | 無料で配布 音声分析ソフトとして配布。ライセンス条件は公式マニュアルを確認。 ライセンス |
料金・機能の確認日:2026年10月17日。シャドテンの金額は通常コースのWeb申込時の月額で、iOSアプリ内課金は月額25,800円(税込)です。期間限定の割引は表に含めていません。ELSA Speakは公式料金ページへ案内しています。利用前に各公式ページで最新の条件をご確認ください。
ProsoTuneで確かめること
ProsoTuneは、手元のお手本と自分の録音を目と耳で比べ、英語のリズム・強弱・抑揚(プロソディ)を練習するWebアプリです。声の高さ(ピッチ)を線の上下に、声の大きさを線の太さに表し、墨絵を重ねて見比べます。
「お手本と元の自分」「元の自分とリズムを合わせた自分」「リズムを合わせた自分とお手本」と、聴き比べる組み合わせを3段階で変えられます。リズムや抑揚だけを分離するものではなく、声質などの違いも含まれます。
発音の点数、個々の母音・子音の正誤、改善すべき点の自動判定は出しません。表示と音を手がかりに、次に意識する点を自分で選びます。録音セルフチェックの手順では、短い一文から始める方法を紹介しています。
手持ちの音声や動画で、シャドーイングを練習したいとき
ProsoTuneでは、手元の音声ファイルや動画ファイルから、お手本の音声をそのまま読み込んで練習できます。形式の例はMP3・WAV・M4Aなどの音声、MP4・MOVなどの音声付き動画です。録音と比較に使うお手本は、3分以内・25MB以内です。長い音声から練習範囲を切り出す方法もあります。読み込みの手順と長さ・大きさの条件をご確認ください。
先生や知人に読んでもらった録音、読み上げサービスで作り、保存して使える音声なども、お手本の候補になります。自分が利用できる音源を選びます。動画サイトのURLを貼れば、どの動画でも取り込めるという機能ではありません。
WASP2やPraatにも、音声ファイルを読み込んで分析する機能があります。波形やピッチをグラフで確かめたいか、お手本と録音を重ねて反復練習したいかで、使い方を選べます。
ELSA・シャドテンと、ProsoTuneは何が違う?
ELSA Speakやシャドテンが「AIや人から改善点の指摘・添削を受けるサービス」であるのに対し、ProsoTuneは「お手本と自分の録音を目と耳で比べ、次に意識する点を自分で確かめるツール」です。
ELSA Speakは、発音・アクセント・イントネーションなどへのAIフィードバックを受けられます。シャドテンは、教材を使って録音を提出し、人から添削と学習サポートを受けるサービスです。どちらも、練習した結果について外部から指摘を受けたい場合の選択肢です。
ProsoTuneには、自動採点・自動添削や、先生による添削サービスは含みません。「指摘を受けること」と「指摘された点を自分の耳と目で繰り返し練習すること」を組み合わせる使い方もできます。
録音を外部に送らず、発音を練習できる?
ProsoTuneの音声・録音・解析結果はすべて端末内で処理され、本アプリから外部のサーバーへ送信しません。ブラウザ版は開くときに通信が必要ですが、いったん開いたあとは、通信を切っても録音と比較を続けられます。
解放コードの登録時にも通信します。期間券の購入ではメールアドレスなどを扱います。音声の扱いと、購入・利用権の管理に必要な通信については、プライバシーポリシーで説明しています。
無料の範囲と、期間券で何が変わる?
ProsoTuneは、その日に初めて開くお手本1日1件まで無料で使え、同じお手本での録音と比較は無料でも何度でも繰り返せます。期間券は30日500円、365日4,800円(税込)で、1回払い・自動更新なしです。期間券ではお手本を開く回数の制限が解除され、墨絵リスニングにも墨絵が表示されます。料金と利用条件をご確認ください。
添削・教材・学習サポートを含むサービスと、自分で練習するためのツールでは、含まれる支援が異なります。料金に加え、何を自分で行い、何を任せたいかも比べてみてください。
指導と、自分で確かめる練習を組み合わせる
AIのフィードバックや先生・コーチの指摘を受けたあと、その指摘された点を意識して声を出し、お手本と比べ直す反復練習にProsoTuneを組み合わせられます。
例えば「文末の声の動きを意識してみよう」と言われたら、短い範囲を選び、聴く・録る・比べるを繰り返します。何を直せばよいか判断できないときは、指導者に相談することも選択肢です。
ELSA Speakにもイントネーションへのフィードバックがあります。「プロソディを練習するかどうか」だけでなく、指摘を受けたいのか、自分で音を比べたいのかという点で選んでみてください。
WASP2・Praatと、ProsoTuneは何が違う?
WASP2やPraatが「音声の波形・スペクトログラム・ピッチなどを詳しく表示・分析するツール」であるのに対し、ProsoTuneは「お手本と自分の録音を墨絵で重ねて見比べ、音声を交互に聴き比べながら、反復練習を行いやすくしたツール」です。
WASP2は、ブラウザで録音・再生を行い、音声の波形、スペクトログラム、ピッチなどを表示できるツールです。音声ファイルの読み込みや注釈の追加にも対応しています。公式の機能紹介と操作ガイドで確認できます。
私自身もWASP2を使い、声の形を見ながら英語を練習していました。その経験と、声を可視化して確かめる考え方が、ProsoTuneを作る際の土台の一つになりました。自分が日々の練習で使いやすい形を探るなかで、お手本と自分の録音を墨絵で重ね、音でも比べる方法にたどり着きました。学習者としての経験と開発背景に、詳しく書いています。
Praatは、ピッチ・強度・スペクトログラム・フォルマントの分析に加え、ピッチや時間の変更、注釈、スクリプトなども扱う音声分析ソフトです。分析項目の多さと、日々の練習でどの操作を繰り返したいかは、別々に考えられます。